15キロの錘に大敗

呉丸

2016年07月05日 16:16

 風は強い、波は高い、ウネリも入り、透明度は5~6メートル・・・。
 そんな台風前の太平洋でしたが、5名が2隻に別れての回収作業でした。イカの産卵床は1セット10個を直列に繋いでおり、その1つ1つに固定用の錘が取り付けられています。
 最初は船上スタッフに頑張ってもらい錘も一緒に人力で引き上げてもらっていたのですが、2セット目もそれでは流石にヤバいと思い、気を利かせた潜り班が錘を取り外して楽に引き上げてもらったのです。
 しかしここで大問題が発生です。錘10個で30キロを私とバディで仲良く折半して船上まで持って上がる訳ですが、水深22メートルの海底からは何をどうやっても全く浮き上がらないのです。勿論BCにはMAXで空気を入れ最大限の浮力を確保しているにも関わらずでしたので、これには二人して顔を見合わせながら大爆笑してしまいました。
 仕方なくロープを降ろしてもらい自分も船に上がって二人で引っ張り上げたのですが、腰はボロボロで握力も無くなり、1メートル上げては30センチ下がるの繰り返しでしたが何とか終える事が出来ました。帰航中は完全に死んでましたけどね。
 次からは27年前に学んだサーチ&リカバリー講習を思い出しながら、リフトバックを多数持参して行くとします。


アオリイカのタマゴです。5月26日撮影